初音ミクブームで一気に広がったDTM。しかし音楽を作るという趣味は最初のハードルが高くてなかなか手を出せないのも事実です。
僕自身も音楽経験はあったものの、まったくの初心者からDTMをはじめたひとり!そこでプロとは違うアマチュア目線で、最初のDTMへの一歩を踏み出す人への記事を書きたいと思います。企業への忖度なし!ズバッとおすすめのみを書いていければと思っています。
この記事では概要的にどういう機材やソフトなどがいるかをまとめています。リンクで各機材のオススメなどもまとめていますので、うまく活用してください。
目次
DTMに必要なものリスト
今までの経験からDTMをする時に必要なものを優先度をつけてリスト化しました。この順番に沿って説明していきたいと思います。
絶対に必要なもの
①PC or MAC パソコンは必ず必要です。
②DAW(作曲ソフト)・・・録音したり、データを管理する作曲ソフト
③オーディオインターフェイス・・・録音したり、音を出力する機材
④ヘッドホン・・・音を聞く道具
次に買うべきもの
⑤MIDIキーボード・パッド・・・音を手で入力する道具
⑥マイク・・・音や声を収音する道具
⑦ソフト音源・・・楽器の音やシンセサイザーを鳴らすソフト
レベルを上げる時に買うもの
⑧ソフトエフェクト・プラグイン・・・リバーブ、コンプレッサーなど質感を上げるもの
⑨スピーカー・・・音を出力させるもの
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“DTM初心者からの機材の変化”
①PC or MAC
これは必ず必要です。
最近はipadやiphoneでもできるという人もいますが、圧倒的にメモリーが足りないため、自分の理想の音楽ができない場合が多いです。あくまでDTMをはじめるなら、Windows PCかMacではじめてください。とりあえず今持ってるPCやMacに繋げてはじめるというのでいいと思います。自分が持っているPCやMacでメモリーが8GB以上あればベストです。作曲が続けられそうで、打ち込みに慣れてくれば、買い換えればいいです。
WindowsかMacかどっちがいい?
これもよく聞かれますが、どちらでもいいです。
Macの方はトラブルが少ないのですが古いソフトやフリーのソフトが使えないデメリットがあります。Windowsは機種やメーカーが多くてトラブルも様々ありますが、フリーの音源など使えるものが豊富にあるし、自分でメモリーなどを拡張できるというメリットが大きいです。
ただWindowsで曲作りするタイプの人も最近はMac Book proに乗り換えることが多いようです。薄くて性能よくて、メモリーもたくさん積めるノートとしては優秀ですからね。
ノートかデスクトップかどっちがいい?
昔はノートはダメって言われていたんですが、最近はメモリーを積める量が増えたしCPUの性能も上がったのでノートPCでも大丈夫です。
僕はずっとMac Book Proで作曲しています。昔はメモリー不足のアラートが出まくってましたが、最近の機種は音楽制作においては必要十分なスペックがあります。
メモリは16GB以上あるとラクです!
メーカーなどのサイトではメモリーは大体8GBあればできると書いてありますが、いろんな音源を使い出すとメモリーの消費が激しいので、メモリーは16GB以上が望ましいです。
Windowsだと、デスクトップなら無尽蔵にメモリーを突っ込めるので、いつもいいなと思って見ています。
Macの場合はMac Book Proかデスクトップ機
MacでDTMをはじめる場合は、Mac book proや、iMac、Mac mini、Mac proなどのデスクトップ機を選んでください。Mac bookやMac book AirはスペックというよりUSBなど外部入力端子が少ないため不具合の原因になります。メモリーは16GB以上積んでください。
CPUはそこまでこだわらなくても大丈夫です。逆にMac Book Proだと排熱関連がいまいちなので、最高性能のCPUを選ぶとファンが回り続けてうるさいこともあります。基本スペックでメモリーマシマシで構成するのがベターだと思います。
ちなみに僕はMac miniも使ってましたが、問題なく使えてました。
②DAW・作曲ソフト
DAWというのはDigital Audio Workstation略なんですが、簡単に言うと作曲ソフトです。録音した音をデータ化したり、ソフトウェア音源を鳴らしたりできます。ここはパソコン以上にいろんな派閥に分かれます。最近おすすめするのであれば、下記の三つです。
①Cubase・・・昔からあるソフトで多くの人が使ってる。YAMAHAの子会社なので、オーディオインターフェイスなどの機器との相性がいい。ドングルというUSB接続の鍵がいる。
②Studio One・・・Cubaseを作っていた人たちが独立して作ったDAW。出た直後から出音がよくて、多くの人が乗り換えた。バージョンアップするごとに使いやすくなっている。
③Live・・・フレーズやリズムを登録して、ブロックのように組み立てて曲作りができるため、ダンス系やEDM系の作曲に向いている。Pushなどパッド系のハードとの連携が優れている。
この3つは使っている人も多く、Windows Mac両対応で、何かと汎用性があります。またVSTというソフト音源やエフェクトのフォーマットに対応していて、特にWinの場合だとフリーの音源が多いです。どれもオーディオインターフェイスなどのハード機器を買うと簡易バージョンがついてくるので、そちらで練習して慣れたらステップアップということも可能です。
知り合いが使っているものを選ぶ
DAWは自分の作曲スタイルに合ったものをとか書く人も多いですが、教えてくれる人が使っているソフトを選ぶというのもひとつの手です。僕の場合はSNSで繋がっていた人たちがだいたいCubaseを使っていたという理由で選んでいます。
ハードについている簡易版を使う
Live Lite、CubaseAIなど、それぞれのDAWにはハードのおまけでついてくる簡易バージョンがあります。そこで打ち込みや録音の練習をしてから、正規品にアップデートするという方法が個人的にはおすすめです。
僕は、オーディオインターフェイスについていた簡易版のCubase AIではじめました。これで打ち込みの練習をしっかりして、正規バージョンのCubaseにグレードアップしました。
ちなみにCubase系の簡易バージョンはAIとLEという二つのタイプがあるのですが、VSTというフォーマットの無料ソフト音源を読み込めるという、当時、他の簡易版にはないメリットがあったので、非常に助かりました。
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“おすすめのDAW・作曲ソフト3選”
③オーディオインターフェイス
こちらはマイクで録った音をDAWソフトに送ったり、逆に打ち込んだ音をスピーカーやヘッドホンに出力したりできる機材です。
音の出入り口になる機械ですので、かなり重要。その理由は、ある程度の音で聞かないと作った音楽がわからないこと、そして音が出ないなどのトラブルをこの機器を買うことで防ぐことができます。
いちばん最初に買うならこの機材です。
初心者の機材の選び方
僕のおすすめですが、初心者の方にはDAW(作曲ソフト)の簡易バージョンがついてくる1~2万円くらいのものです。
Steinberg製のものはCubaseの簡易バージョン、FocusriteだとLiveの簡易バージョン、PresonusだとStudio Oneの簡易バージョンがついてきます。この簡易バージョンで打ち込みの練習をしてから、本番ソフトにアップグレードすると、もし途中で辞めることになってもダメージが少ないです。DAWは売り買いできませんが、オーディオインターフェイスは、オークションサイトなどで売ることも可能ですから。
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“オーディオインターフェイスの選び方&おすすめ機種”
④ヘッドホン
こちらはとりあえず家にあるものでいいと思いますが、ゆくゆくはモニターヘッドホンと呼ばれる音楽制作に向いたヘッドホンに必ず買い換えてください。正確に自分の音を知るためにはこのヘッドホンが非常に重要ですし、現在の住宅環境でスピーカーから大きな音が出せないのであれば、なおさらヘッドホンは重要になります。
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“オススメのモニターヘッドホン”
⑤MIDIキーボード・パッド
手でMIDIデータを入力する際の機器です。
ピアノのように弾くタイプのMIDIキーボードや、叩いたりボタンを押したりするパッドタイプのものがあります。最初はマウスで打ち込んで練習することが多いので必要ないかもしれませんが、だんだん曲作りをしてくると片手でもいいから鍵盤で弾いたほうが早く自分のイメージを作り上げることができます。だから後々必要になると思っておいてください。
また家に電子ピアノ等がありUSB端子がついていたら、パソコンと繋げばMIDIキーボードとして利用できます。ここは機器もいっぱいあるし選択肢もいっぱいあります。あまり安いものだと鍵盤の質感が良くないものがありますので、1万円以上のものを買うのがおすすめです。
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“MIDIキーボードの選び方&おすすめ商品”
⑥マイク
もし自分で歌う、またはサックスなど楽器の音を録音するならマイクは必要です。マイクには大きく分けて2種類あり、
①音質そこそこで頑丈なダイナミックマイク、
②音質はいいがデリケートで壊れやすいコンデンサマイク
があります。
もし自分の歌を録音するなら、コンデンサマイクを買うほうがいいです。ただボーカリストは別にいて、仮歌を入れる程度であればダイナミックマイクでも構いません。
僕はダイナミックマイクを買っていたんですが、自分でも歌ってみたいと思い、コンデンサーマイク買もいました。
初心者のマイクの買い方
マイクはピンキリで値段も数千円から、100万くらいするものまで様々ですが、最初に一本買うなら2〜3万円くらいでショックマウントと呼ばれる振動を吸収してくれる装置がセットでついているものがオススメです。丁寧に保管すれば長く使えます。
⑦ソフト音源
シンセサイザーや生楽器の音を鳴らすソフトウエアです。ここは打ち込みの練習がある程度できたら自分の音楽にあったものを買うといいです。バンド系の曲を作ってギターが弾けるなら、ベース、ドラムの専用音源があれば十分です。
逆にあらゆる種類の音楽を作りたいと思っているなら、総合音源バンドルを買うのがいいと思います。
ソフト音源が最終的にはいちばんの金食い虫になるのですが、初心者のうちは打ち込み練習をDAW付属の音源で練習したほうがいいです。そうするといい音源に移行後も表現力豊かな打ち込みができるようになりますから。
⑧ソフトエフェクト・プラグイン
コンプレッサーやリバーブ、ディレイ、EQなど音の質感をあげるソフトです。こちらは、フリーで質感の高いものもありますし、最近のDAW付属のものもそこそこ使えます。ここで有名なメーカーといえばイスラエルのWaves社で数年前まで恐ろしい値段で売ってたんですが、ほぼプロやハイアマチュアに行き渡ったため、過去のソフトを激安で提供しはじめています。(と言ってもまだ高いですが)
この辺りは作曲ができないと意味がないソフトなので、優先度は低くしていますが、最終的な音源や動画サイトにアップする際に重要になってきます。また習得するのが難しい分野でもあります。僕はまだまだ苦手です。
⑨モニタースピーカー
ここはぶっちゃけ初心者のうちはなくてもいいです。住宅環境でならせないのであれば、ヘッドホンにお金をかけたほうがいいからです。
ただ一度スピーカーから音を出して聞くことで、音の定位(どこから出ているか)や音質等がわかりやすくなるメリットがあります。だから、ある程度、実力がついてから買うというのでも問題ないと個人的に思ってます。
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“モニタースピーカーの選び方&おすすめ機種”
必要なものから少しずつ
DTMの機材を一度にそろえられる人はほとんどいません。
必要な機材を少しずつそろえて行くことがベスト。そして自分の作曲や打ち込み能力を向上させて行きながらステップアップすることが肝心です。この記事はいろんな人の意見を取り入れながら制作しました。ぜひ作曲を始める人の助けになればと思います。