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歌物のバックに最適なストリングス音源「Session Strings Pro2」使い方&レビュー

最近、J-Popやアニソンなどでストリングスが入った曲がすごく多いですよね。自分の曲にもストリングスを取り入れたい!という時に最適な音源が「Session Strings Pro2」です。相変わらずマニュアルが英語なので、日本語で簡単に使い方がわかる記事を書くことにしました。ぜひkomplete Ultimate以上をお持ちの方は使ってみてください。

アンサンブルと各パートごとの音源

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編成は、バイオリン8、ビオラ6、チェロ4、コントラバス4、最大22人の非常に使いやすい中規模編成です。
音源は複数に分かれていて、写真のような全パートを鳴らせるアンサンブルの音源やパートがごとに分かれた音源があります。初心者の方はパート分けなどが難しいと思いますので、アンサンブルを使っておけばいいでしょう。

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さらに特定のパートや定位を自由に動かしたい人用に、バイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスにパート分けされた音源があります。自分の作っている曲に合わせて選んでください。

ModernとTraditionalの違い

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実際に音を選ぶ時に目につくのが、ModernとTraditionという二つの分類。これは楽器の並びの違いです。
①Traditionlは左から右にバイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスが並ぶオーケストラなどでよく見る昔ながらの並び方です。各パートを耳になじんだ位置から聴かせたいという時に使う場合におすすめです。
②Modernは、両サイドからバイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスの順番で真ん中に向かって左右均等に並びます。こちらは、パートの定位感を出すというよりは、ストリングスセクションとしての塊感が出る印象です。
歌もののバックなんかで使う場合は、Modernを選択する方が個人的には好きです。

音源のインターフェイス構成

音源のインターフェイスは、上部、センター部、下部、最下部に分かれます。

【上部】操作方法や音質を決める上部パート

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ここは最初に設定するところで、この音源の操作の鍵になります。
■「Mode」はこの音源の基本的な使い方を決めるところ。後で細かく説明します。
■「Sound」は音質を決めるところで、リバーブやEQなどを駆使したプリセットが入っています。プリセットは48種類もあるので、自分の曲に合う音質が必ず見つかります。
■「Smart Voice Split」というところをクリックすると鍵盤で適当に引くだけで各楽器にパートを割り振ってくれる機能です。ここも後ほど解説します。
■「Smart Chord」というところをクリックすると、指一本でストリングらしいオープンボイシングのコードを弾くことができます。ここも後ほど解説します。

【センター】パートの数を調整できる

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NIの音源はここのグラフィックをクリックすると何らかの調整ができることが多いです。この音源では、セクションの数を調整できます。写真のように「セクション1orセクション2のみ」「セクション1・2両方」「全部なし」の三段階が選べます。
厚みがいらない場合は減らせばいいし、パート音源なら例えばバイオリン1、バイオリン2のような細かなパート分けをしたりもできます。

【下部】表現がアップする26のアーティキュレーションを操作

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ここはアーティキュレーションや奏法をキースイッチに割り当てて使えるようにするところです。アーティキュレーションは全部で26種類。サスティン、ピチカート、トリルなどの基本的なものだけでなく、フォールなどクラッシックでは使わない奏法まであります。CCでの割り当てもできるんですが、キースイッチの方が使いやすいので、そちらを使ってください。
駆け上がりなどでも使える「歯切れの良いAccented」は、かなりおすすめのアーティキュレーションです。

【最下部】ミキサー、エフェクトなど細かな設定ができる

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最下部はエフェクトやミキサーなどの設定ができるところです。音作りを追い込みたい人は徹底的にできるようになっています。

演奏方法で選ぶ「4つのMode」

この音源でイチバン重要なのがModeの選択です。全部で4種類あり、自分で演奏や打ち込みをする人に最適なmodeや、アニメーターというフレーズやリズムの自動生成機能を使うModeがあります。

演奏しながら奏法を切り替える「Keyswich」

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自分でフレーズを演奏、または打ち込んで、キースイッチでアーティキュレーションを入れ替えられるModeです。フレーズや裏旋律などを演奏させたりする時に使います。

ベロシティで2つの奏法を切り替える「Velocity Swutch」

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こちらはベロシティ(鍵盤を弾く強弱)で2つの奏法を切り替えるモードです。真ん中のレバーでどのあたりのベロシティで切り替えるかを調整し、「Main」と「Vel Swithch」と書かれた部分に奏法をアサインします。鍵盤を普通の強さで弾くとレガート、かなり強く弾くとアクセントになるというような使い方ができます。

リズムパターンを自動で組んでくれる「Rhythm Animator」

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こちらはリズムの刻みをステップシーケンサーで組めるアルペジオ機能です。あらかじめプリセットを選んで、自分好みに調整しながら使います。奏法は6つの奏法で数字が並んでいるところをドラッグして切り替えます。強弱は真ん中のグラフになっているところで調整。その下に螺旋構造のマークがありますが、このチェックが入っていると和音で保持しているすべての音が鳴り、チェックがないと単音アルペジオになります。
パターンの長さを調整したり、アルペジオのパターンも調整したりできますが、基本はプリセット+微調整で使う簡単音源として使うといいと思います。

フレーズパターンを自動で生み出す「Phrease Animator」

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こちらは和音演奏や刻み+裏旋律を自動で演奏してくれる機能です。コードを抑えるだけで、自動でバッキングを演奏。プリセットも豊富にあり、歌もののバックやmEDMなどの素材、ゲームの音楽まで幅広いジャンルで使えそうです。これも自由度は低いのですが、作曲慣れしてない人はかなり重宝する機能だと思います。

さらに音を追い込める機能

エフェクトや音作りは、「Sound」からプリセットを選ぶだけで十分だと思いますが、徹底的に音を追い込める機能もあります。

定位やバランスを変えられるミキサー

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各パートごとに定位やエフェクトをいじれるミキサーです。自分なりに追い込みたいという人は触ってください。初心者は変にいじると失敗します。

全体の音質を調整できるエフェクター

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ここも基本は触らなくていいと思いますが、右上のHUMANAIZEは打ち込みがかっちりしすぎてるかな?と思った時に少し調整すると、人間らしいバラツキのある演奏になります。あとはリバーブを切ってもいいんですが、管楽器や弦楽器は空間的な響きがあって成立する音なのでこのまま使うのがいいと思います。

音源の基本設定も調整可能

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ここは操作系の基本設定です。チューニングなどもいじれますが、基本は触りません。あえていじるとしたら、ピッチベンドの範囲などはたまにいじったことがありました(標準ではクラッシックであまり使わないスクープとフォールが割り当てられています)。
【追記】ポップな曲だとベロシティでダイナミックスをつけるんですが、他の音源のようにCC11でつけてみました。この音源のExpressionは、モジュレーション、CC11のExpression、ベロシティと選べます。標準はベロシティで頭で調整する感じになるのですが、盛り上げて行ったり、減衰していきたい場合は、Expressionかモジュレーションを選んだ方がいいと思います。
あと、久々に開くとこの画面への行き方を忘れるので注意です。

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左下隅にある歯車マークを押すとダイナミックスやピッチベンドのコントロールを変えられる画面に行きます。

ボイシングを自動で割り当てる「Smart Voice Split」

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アンサンブルの音源の場合、各楽器の音域や切り替えを自分で設定することができます。キースイッチ設定の左上にある鍵盤ボタンを押すと、調整のバーが出てきますので、それを左右に動かして設定します。
標準のまま使っていてもいいんですが、面倒だと思う人は、右上のSmart Voice Splitをオンにしてください。

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鍵盤でコードを弾いただけで、自動で割り当てて自然なボイシングにしてくれます。アニメーター機能と組み合わせると便利かなと思いますが、僕は自分で分散させたいタイプなので使いません。

指一本でコードが弾ける「Smart Chord」

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こちらは指一本でコードが弾ける機能ですが、複雑なコード進行の曲の場合、設定して使えるようになるまでに時間がかかります。使うならシンプルなループの曲だけでしょうか。個人的には、この機能を使うよりは、分散のボイシングを自分で弾けるようになった方がいいと思います。

オケと馴染む音質

音質に関してはスーパーリアルな音質ではありません。単音だけで聞くと、むしろシンセっぽいかなと思う人も多いと思います。けれど作曲で使うと評価がガラッと変わります。オケに混ぜると、すぐに馴染んでくれるだけでなく、しっかりと主張した旋律を奏でてくれます。さらにオートメーションで追い込めばかなりリアルな音に。Session Stringsの時から数年使っていますが、この良さはいまだに健在です。

歌物のバックなどに最適

個人的にはクラッシックの音源ではなく、あらゆるジャンルの音楽に使えるポピュラーストリングス音源だと思っています。
中規模編成なので、歌物のバックで使うのにぴったり。しっかりボーカルを目立たせながら、ストリングスならではの裏旋律を走らせることができます。ぜひお持ちの方は使ってみてください。
もし欲しい方は、単品で買うよりは、komplete Ultimateを買うお方がいいので、そちらをおすすめします。


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