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懐かしく新しいシンセ FM8レビュー

FM音源と聞くとある世代では古い音と感じる人もいるし、ある世代では新しい未来の音って感じる人もいる。主に80年代から90年代に多用された音です。そのシンセを再現したのが、NI社のkompleteに入っているFM8です。初心者の方は音作りが難しいので、プリセットからいい音を使うようにしてください。多分これで音作りをマスターしようとするとかなり時間がかかるし、時間をかけて学ぶならMassiveのようなWaveTableシンセを習得した方が今の音楽にあった音が作れるからです。とはいえ、FMシンセにしか出せない音もありますから、今日はFM8をご紹介したいと思います。

YAMAHA DX7から始まるFMシンセの後継

1980年代に世界初のフルデジタルシンセとして登場したのがDX7で、その特徴はFM音源です。減産方式のアナログシンセと比べて、音の波形と波形をぶつけて新しい音を生み出すイメージなんですが、刺すような直線的で強い音が出ていて、あからさまに今までと違う音楽が生まれるとエレクトーン講師の母に連れられてヤマハの製品発表会に連れていってもらった僕は思いました。すごい小さかったのですが、「DX7、FM、鋭く厚い音が出る」ということだけ脳裏に焼きついています。

80年代、90年代はこのFMシンセが世界を支配していたと思います。

音色は下記の動画でご確認ください。

プリセットが探しやすいブラウザ

FM8bro

まずはブラウザ画面です。代表的なFMの音だけでなく、大量のプリセットが入っています。ああ80年代のあの音使いたいと思ったときは、イメージに近い音をこのあたりから探します。今、FM8を使うときはそういうときだけですね。ある程度、カテゴリーを選んで探せるので、見つかるのが早いです。
一番左にあるNavigeter部分をクリックすると、様々な機能にアクセスできます。

マスター部分

FM8master

ここではVoiceの数を調整したり、デチューンかけたりピッチを変えたりを簡単にできます。ただFM音源は極端に動かすととんでもないことになるので、プリセット+αで制作する人は、微調整くらいにするイメージで使ってください。

放り込むだけ簡単EFFECT

FM8effect

エフェクトはOverDriveから並んでいるエフェクトをチェックすると、右の大きなブロッックにエフェクト操作部が現れます。そこで調整します。ただエフェクトの順番が入れ替えられないです。あとあんまり複数かけると意味がわからなくなりますので、狙って使うようにした方がいいのと、わからないならイジらないというのもポイントです。ここもプリセット派の人は微調整レベルで。

ギャンブルを楽しむアルペジエーター

FM8arpe

ステップを選んで使うあるページエーターです。少し他のシンセにない機能としては、サイコロ機能があります。サイコロマークをクリックするとランダムでアルペジオパターンを作ってくれます。面白いんですが、実際の作曲には使ったことがありません。アイデアに詰まったたまにサイコロふって何か生まれないかなと期待みてください。

音色変化をパットで操作 Easy/Morph

FM8easy

いろんな機能を割り当ててXYパットで音色変化をコントロールするところです。この機能を使うような曲を作ったことがないのであれですが、使って遊んでいると面白いです。

地獄の音作りEXpert画面

FM8Expert

2度と触らないと誓いつつ、ついつい触って死んでしまう音作り画面です。まずA~Fまではアナログシンセでいうオシレーターです。音の波形を作るところで、FMシンセではオペレーターといいます。Xがノイズ、Zフィルターです。一番右の画面がざっくりいうとルーティング。どことどこを組み合わせて音色変化をさせるかというアルゴリズムを組んでいきます。アルファベットが白い文字はONの状態。暗くなるとOFF。切り替えは右クリックでできます。ルーティングは、繋ぎたいものの交点をクリックしてドラッグするとできます。ただ今だにどの組み合わせをすればどの音になるかわかりませんが、一応プリセットのような組見合わせがあるので、それを使って音作りしてみてください。勉強が必要です。左下か、右の画面のそれぞれのアルファベットをクリックすると、細かな設定ができます。

各項目の設定画面

FM8ops

まずはオペレータの設定画面です。波形を選んでエンベローブを書いてということろは他のシンセと変わりません。

FM8noiz

ノイズ部分です。ここはよく音が出ないトラブルが起こるところなんですが、NoizeというところとAmpとAmplitubeという二箇所を上げないと音がなりません。そこさえクリアできれば、使いこなせると思います。

FM8filter

ここがフィルター部分です。ローパス、ハイパスなどというフィルターのプリセットはありません。自分で調整してフィルターを作っていきます。あとはエンベローブで音色変化をコントとロールします。この辺りは簡単に使いこなせるのですが、理想の音を作るのはやはり難しいです。

使いどころでは大活躍するシンセ

今、FMの音がどれだけ求められている時代なのかなと思いますが、使い所や作りたい曲には、ピタッとハマると思います。特に80年代、90年代みたいな曲を作りたいという方には、これでしか出せない音がありますから、その辺りを狙って使っていくと効果的です。音作りしたい方はぜひ頑張ってみてください。僕はプリセット使う、少しだけいじるくらいで、曲にはめ込んでいます。
皆さんも自分なりの使い方で、自分の楽曲に取り込んでください。

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