ヘッドホン & イヤホン

【2023年】モニターヘッドホンのおすすめ7選

最近は住宅事情もあり、DTMをしながら作曲&ミックスをする時にヘッドホンが中心という方が多いと思います。時代的にもスピーカーで聞くよりはヘッドホンやイヤホンで聞く時代ですので、ヘッドホンの需要はますます高まっています。
ただモニターヘッドホンもこれだというものがなく、たくさんのメーカーから出されているため、どれを使っていいかよくわかならない人も多いと思います。
今回は、そんな方にどうやってモニタースピーカーを選んだらいいのか。またオススメのモニターヘッドホンはどれなのかご紹介していきたいと思います。

最低1万円以上のものを選ぶ

ヘッドホンの音なんかどれも同じだろうと思っている人は、家電量販店などに行って聴き比べしてください。かなりヘッドホンによって音が違います。
特に1万円以下のコストダウンされたものと、1万円以上の中級機、高級機とは大きな差があります。具体的には高音域、低音域のレンジの広さや音の分離、あと音の立体感です。
本当にいいヘッドホンとミックス音源だとボーカルの音が左右からではなく、目の前から聞こえてくるのですよね。
ただ値段が上がるといい音になるのですが、コストパフォーマンスは悪くなりますので、最低1万円以上のものを選ぶというのが基本です。

密閉型か開放型か、どちらがいい?

ヘッドホンには密閉型と開放型のふたつがあります。
まず密閉型(クローズド型)は外に音が漏れないタイプで、よく見るヘッドホンのタイプです。
開放型はオープンエア型とも言われるもので、音を発生させるユニットの裏側が開放されているため、音が外に漏れますが、音の抜けがよく高音の伸びがいいと言われています。
構造的なもので言うと開放型の方がいいのですが、実用性を考えると密閉型の方が使いやすいです。またメーカーによって目指している音が違うため、一概にどちらがいいとは言えなません。

リスニング用とモニター用の違いは何?

Moni2

リンスニング用と呼ばれているものとモニター用の違いは、音楽の面白さと音の解像度にあります。
リスニング用は楽しく音楽を聞きたい、心地いい音楽を楽しみたいという人に向いているので、リバーブ感を増強して柔らかい音にするものや、全体サウンドのまとまりを重視する音作りの傾向があります。
それに対してモニター用は音楽的に楽しくないことが多いです。また音の分離がしっかりしているものが多いです。
複数使い分けるのがいいかも知れませんが初心者の方や学生の方には難しいと思いますので、音のリファレンスを増やしておいて、自分の機材ならどういう音をすればいいか経験を積む方が得策です。

スペック表は役立たないことも

よく周波数帯を気にされる方がいらっしゃいます。もちろん広い方がいいのですが、それが音の良さを決める一番の基準ではありません。同じCPUを積んだパソコンが同じ性能を発揮するわけではないのと同じで、メーカーの音作りへのこだわりがあるからです。ですから、スペック表に頼らず、自分の聞きたい音楽を目指してみてください。

SONY MDR-CD900ST

録音スタジオに必ず置いてあるモニターヘッドホンです。
特徴は音の分離がすごくいいこと。音の定位(どの場所で音を鳴らすか)やキックとベースなど混ざりがちなパートもしっかり分離して聞こえます。よくテレビなどで見るミュージシャンの録音にこのヘッドホンが使われているのは、見た目だけではなく、実際、録音用としてはかなり優れているからです。
ただあまりにも音の分離が良すぎるため、ミックスしているときに混ぜにくいという人もいます。このヘッドホンをモニター用に使うなら、他のヘッドホンと併用してリスニング環境ならどうなるか、リファレンスを作っておくといいです。
またこのヘッドホンはメーカー修理してもらえるので、長く使うことも可能です。



サウンドハウスで見る

SONY MDR-M1ST

ハイレゾ時代に向けて開発されたモニターヘッドホンで、CD900STの後継機です。
音の傾向はCD900STと同じ方向性で、各パートごとの音の分離がかなりいいです。またCD900STよりもハイとローの音がしっかり出ているので、音自体の確認をするには最適なヘッドホンだと思います。ただ各パートの分離がよすぎるのでミックスしたとき混ざり具合が分かりづらいです。ミックスはスピーカーで、音の細かな確認をヘッドホンでと使い分けする人には向いていると思います。


YAMAHA HPH-MT8

スタジオで必ず見るモニタースピーカーを作っているYAMAHAが開発したヘッドホンです。
YAMAHAはあらゆる機器に「原音忠実」という設計思想が統一されていて、オーディオ業界の原理主義者といったところです。このヘッドホンも原因忠実系なのですが、オーディオ的な心地よさとのバランスがあります。
SD900STほどではないですが、ちゃんと音のあらを聞き分けられるので、使い勝手がいいヘッドホンです。
最近、こちらのヘッドホンに買い替えました。詳しく下記の記事で書いています。

“参考記事”
“YAMAHAのモニターヘッドホンHPH-MT8レビュー”


SHURE SRH840

SHUREというアメリカの音響メーカーで、マイクの製造で有名な会社です。
このヘッドホンはモニター用でありながら、程よいリスニングタイプでもあり、バランスに優れているヘッドホンです。音の分離もほどよく、ミックスしているときにも使いやすいため、現在、僕はこれを使っています。
下位モデルでSRH440というモデルがありますが、こちらはモニターとしてはいまいちです。SRH840の上位機種もあり、音もよくなるのですが、コストパフォーマンスが悪くなります。
ハード的には、ケーブル脱着が可能で断線などにも素早く対応できます。
またこのヘッドホンは折りたたむことができるので、モバイル用途にも最適です。



Audio technica M50x

こちらも人気のモニターヘッドホンでミュージシャンの方が愛用していることが多いです。これもモニターでありながらリスニングをイメージできるタイプですので、作曲中心の方や録音をする方に向いています。ケーブルも脱着可能ですし、ブルー、グレー、レッド、ホワイトなどカラーバリエーションも豊富です。DTM用として使いながら、普段使いしてみるのも楽しいと思います。
ちなみにこれも折りたたみができるので持ち運びに便利です。さらに上位機種M70の方が解像度は優れていますので購入の際は比べてみるといいでしょう。


ゼンハイザー HD599

ドイツのメーカーゼンハイザーの開放型ヘッドホンです。これの前の機種を僕は使ってます。
特徴はオープンタイプで開放感があること、低域もきっちりと鳴らしてくれることです。どちらかというと音の解像度がいいリスニング用という感じのヘッドホンで、作曲からミックスまで幅広く使えます。また長時間つけていても疲れにくい人間工学を元にしたデザインがされていますので、作業が長くなりがちという方にもオススメです。


AKG k701

アニメ「けいおん」の澪が使っていたヘッドホンとして大人気となり、一時期は高値で売り買いされていました。後継機が出てきたので日本では販売されていませんでしたが、2019年に復活したんです。
これも開放型のヘッドホンで、少し低域が弱いのですが、音楽全体の音像や空気感が非常に優れています。開放型を選ぶときは、ゼンハイザーかAKGで多くの人が悩みます。音の傾向がずいぶん違うので、自分の好みの方を選んでください。


サウンドハウスで見る

オススメ番外編 SHURE SE846


最後のは中田ヤスタカさんが、最近使用しているイヤホンです。聞きましたが、イヤホンとは思えないくらい解像度が高くいい音でした。
ただ値段が10万くらいするので、手が出せません。
これからの時代はイヤホンで聞く時代ですから、モニター用途に向いているイヤホンが登場してくるかもしれませんね。

おまけ Audio Technica ATH-CKR30


手頃なイヤホンだと、オーディオテクニカのATH-CKR30がおすすめです。
モニターとしてはそこまで使えませんが、3000円以下のヘッドホンなのに音の解像度が高く非常に聞き取りやすいです。モバイル用途や最終的な音確認によく使います。リスニング用としてもコスパがいいイヤホンですので、一度試してみてください。

“参考記事”
“解像度が高い3000円以下のイヤホンがリニューアル ATH-CKR30レビュー”

高いヘッドホンは売れます。まずは使ってみることから。

せっかく買ったとしても、思った音じゃないなと思ったとき、安いヘッドホンだと捨てるだけですが、そこそこの値段のヘッドホンだと高値で売ることができます。
聞いてから買うというのがベストですが地方にいるとなかなか買えないもの。まずは買ってみて、気に入らなかったらヤフオクやメルカリで売るというのも一つの手です。
自分が気にいるヘッドホンをぜひ見つけてください。

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