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デジタルか?アナログか?今の時代に大切なもの

いろんな業界でクリエイティブのデジタル化が進み、いろんな人がデジタル!デジタル!という時代になっています。しかし、VRやIT系の技術屋さんに聞くと、やはりアナログの大切さを説かれることが非常に多いんです。特に僕は物書きの方が本業なので、ストーリー作りなどを手伝って欲しいと言われることが増えました。今の時代、アナログが大事なのか?デジタルが大事なのか?そのヒントが、下北沢でたまたまみたライブペイントイベントにありました。

デジタル系のアーティスト タカハシヒロユキミツメさん

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マジックスパイスというカレー屋さんでカレーを食べて、その帰りに井の頭線の高架下を利用したイベントスペース「下北沢ゲージ」でたまたまライブペイントをやるので見ていきませんかと声をかけられたんです。どうもデジタル系アートのイベンドで面白そうだったので見ることにしました。
ライブペイントをされた方はタカハシヒロユキミツメさん。普段はAdobeのイラストレーターを主に使い、イラストやデザインをされている方で、日本のアニメ文化などに影響を受けた独自の世界観をお持ちでした。 https://www.mitsume.co/ 参考URL
ライブペイントは、デジタルで描いたイラストを出力した大きなボードに、ローラー、ハケ、筆などあらゆる道具を使って、その時に感じたものなどを考えながら、元の絵から新たな世界を生み出して行くものでした。最初はあんまり期待せず見ていたのですが、自分の書いたイラストを次から次へと汚して行くのに驚き、そのひとつひとつがつながって作品に見えた時には、もう虜になっていました。

終了後のインタビューで、語ったアナログのチカラ

今回、このイベントを見ていてすごく自分のためになったなと思ったのが、終了後のインタービューでした。司会者がデジタルでアーティスト活動をされているのに、こういうライブペイントをされている意義について質問したんです。その答えは「デジタルは完璧を生み出す、アナログは偶然を生み出すから」ということでした。
すごくわかる!と思ったし、今までテクノロジー系の仕事をする人が、僕に一緒に仕事をしましょう!という意味も、その時わかったんです。 デジタルの技術を使えば、線をまっすぐに引けるし、正円も綺麗に描けるわけです。けれど、人間の手で描くとちょっと歪んだり、太さが変わったりする。音楽でいうと、綺麗に打ち込めば正確なリズムを刻める。けれど自分の手で楽器を演奏すると必ずズレます。あらゆるクリエイティブに落とし込める言葉で説明すると、「ゆらぎ」なのかなと。規則性を作ろうとしながら、その中で偶然のズレにより美しさが生まれるという感じでしょうか。

人のココロを動かすものは、アナログにヒントがある

デジタルはあくまで新しい技術や道具でしたかないと思いました。
筆がPCに、鍵盤がマウスに変わっただけ。完璧とか正確にはすごいと感じることがありますが、そこに驚きはあっても、ココロの底からの感動はないのかもしれません。デジタル技術でものを作っても、そこに、ズレていたり、汚かったり、不正確であったりという、人間的な「ゆらぎ」があることで、人のココロを動かすものができるのではないか、という大きなヒントをもらった気がしました。
この「ゆらぎ」は単純に下手に書けばいいとか、適当にやればいいで生まれるものではないと思います。何回も繰り返して作って、その中から法則的に生まれる不確実さでなのかもしれません。それをデジタル技術で応用すれば、そこに人のココロを動かせるクリエイティブが生まれるヒントがある。今は強くそう思っています。

分野の違うクリエイティブは自分の力になる

前から自分とは関係のない分野の作品を必ず見るようにしています。下手な音楽を作っているのも、自分の幅を広げるためです。皆さんもいろんなものを見て聞いいて感じてください。きっとその経験が自分に跳ね返ってきますから。
最後に、僕はネット上では下手な音楽を作り、しょうもないことをTwitterに垂れ流していますが、本業はある底辺クリエイターでもあります。今まで仕事上のことは言えないことが多かったのですが、自由に発言できる環境も整いつつあるので、そういうクリエイティブで大切なこともブログに書いて、世の中に残していこうかなと思っています。
ではでは

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