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最強オーボエ・バスーン音源「SWAM Double Reeds V3」レビュー

SWAM音源ラストの記事は、オーボエやバスーンのソロ音源「SWAM Double Reeds」です。
かなり強引なまとめ方だなと思いましたが、音の入り口の部分が似ている楽器をまとめた音源です。個人的にはオーボエらしい表現力あふれる演奏を再現できるのは、この音源の特長だなと思っています。
さらにV3に変わって使いやすくなりましたので、合わせてご紹介していきます。

まずは演奏動画をご覧ください

メーカーの動画です。リアルタイムの演奏でバスーンなんですが、かなりの再現度だと思います。打ち込んでオートメーションを丁寧に書くことで、さらにリアルな演奏になります。

収録されている音源の紹介

Swamwreed

この音源に収録されている楽器は吹き口にマウスピースがなく、二枚のリードを組み合わせて振動させるダブルリードの楽器です。
このリードを作るのが非常に難しく、演奏者は演奏の前にリード職人になる必要があります。演奏するのにもコツがいるので、サックスなどと比べるとかなり演奏が難しい楽器です。
音域が高い方から順にオーボエ、イングリッシュホルン、バスーン、コントラバスーンとなっています。

オーボエ

Swam double 01

ダブルリードの代表的な楽器で、非常に表現力が高く、歌うように演奏ができる楽器です。
菅体は木でできているので柔らかい音がするんですが、ダブルリード系独特の倍音が多い太い音がします。オーケストラで木管楽器は弦楽器や金管楽器に混ざってわかりにくくなることも多いのですが、オーボエは非常に目立ちますよ。
オーケストラでチューニングをするときに、最初に鳴るのはオーボエです。

イングリッシュホルン

Swam double 02

オーボエが大きくなった楽器で、中音を担当する楽器です。ブラスバンドではほとんど使われず、オーケストラでよく見る楽器です。
特徴的なのはリードをつける部分が細長いアールを描いた金属製だということですね。オーボエよりも温かみのある安定した音が魅力です。

バスーン

Swam double 03

バスーン はダブルリード系の中低音を担当する楽器です。オーケストラはもちろん、ブラスバンドや室内楽でも用いられ、ベースを担当することもできる汎用性のある楽器です。
この楽器は、歴史的にドイツ方式の楽器とフランス方式の楽器があり、フランス方式の楽器はバソンと呼ばれます。僕もパソンは知らなくて、のだめカンタービーレという漫画で初めて知りましたが・・・

コントラバスーン

Swam double 04

バスーンが大きくなった楽器で、ダブルリード系の最低音を出す楽器です。かなり大編成のオーケストラで見たことはありますが、演奏したことがないです。ブラスバンドでは使用されないので、オーケストラ特有の楽器と言ってもいいでしょう。

各音源の音域と作曲の注意点

ダブルリード系は演奏したことがないため、音域の知識がそこまでありません。とはいえ音域とキー配置をオーボエ系、バスーン系で配置してみました。

オーボエ系の音域

Swam double 05

オーボエがダブルリード系の最高音を担当、重なり合う感じでイングリッシュホルンの音域があります。
オーボエの音域はこれくらいの印象ですが、イングリッシュホルンがかなり音域が広くなっています。SWAM音源は全体的にリアル楽器の実用音域より広く作られているので、この音源もその可能性は高いかなと思っています。

バスーン系の音域

Swam double 06

バスーン、コントラバスーンともに演奏したことがないんですが、実用音域が他の楽器より広いイメージがありました。他の木管楽器の実用音域がだいたい2オクターブプラスαなのに対し、バスーン系は3オクターブを越えているのが印象的です。

V3から増えたプリセット

Swam double 07

V3からプリセットを選ぶところが2ヶ所に増えました。

①ジャンル分けプリセット

こちらはエフェクト、楽器の音質、各種パラメーターをジャンル別に調節した新規のプリセットになります。
Barocco(バロック)、Classical、Popなどの種類があり、それぞれのジャンルに的したプリセットが選べます。

②楽器・音質変更プリセット

こちらは前からあったサックス音質プリセットです。
楽器と明るさを選択するところで、各音源ごとに複数あります。ここは曲に合うものをチョイスしたり、ユニゾンで鳴らす場合に変えていくといいでしょう。

インターフェイス・操作系解説

Swam double 08

V3からインターフェイスが大きく変わりました。
StringsやBrassとインターフェイスを統一した形ですが、楽器が違うのでパラメーターは異なります。大きく5ヶ所に分けて解説していきます。

①基本操作

この部分は音源操作の基本です。ピッチベンド、ビブラート、ベロシティ、エクスプレッションの4つのパラメータです。
最重要なのはタンギング表現のベロシティと息の量をコントロールするエクスプレッション。この2つのパラメータがリアルさの追求に必要なパラメータになります。
あとビブラートなんですが、曲に合わせて調整しつつ、薄くかけることで自然な人間の揺らぎも表現できます。ピッチベンドは、多用するとフニャフニャになるので注意してください。

②音質・演奏表現の調節

ここは音質や演奏表現を調節するところです。
GrowlやOverblowなど音を大きく変化させるものや、Fletterという演奏技法、ノイズや倍音のバランスを調整してリアルさを追求するところです。このあたりをこだわって打ち込むとリアルさがさらにプラスされますが、やりだすとキリがないです。オケと混ぜてわかる表現を抜き出して調整することをおすすめします。

③詳細設定

前バージョンは詳細設定が一覧で出てきて、何を触ればいいか手探りでしたが、V3からは分類されて、かなり見やすくなりました。
■Expressivity・・・エクスプレッションやビブラート系の詳細設定
■Play Modes・・・演奏に関わる詳細設定
■Timbere・・・楽器の音質調整
■Pich・・・楽器や音ごとのピッチ調整
■Advanced・・・リアルさを出す微調整の設定

④エフェクト系

EQとリバーブの調整です。ミックスのようにオケになじませるエフェクトではなく、楽器がリアルに響く音作りができるところです。リバーブもそこまで反射があるものではありません。

⑤CC選択や演奏機器の選択

キーボードだけでなく、EWIなどのウインドシンセやRoliのSeaboardなどで演奏できるように、自動的にパラメータを割り振ってくれるプリセットが選択できます。またコントロールしたいパラメータのCC設定ができます。

打ち込みと音作りのポイント

打ち込みのポイントは他のSWAM音源と同じく、ベロシティとエクスプレッションのオートメーションを細かく書くことなんですが、オーボエの表現力を生かそうと思うとかなりダイナミックスを調整しながら打ち込む必要があります。かなりリアルに打ち込めるので、作り込むことが楽しい人向けの音源かなと思います。
ベロシティがタンギングやアクセントの強弱、エクスプレッションが息の量。ここは他のSWAM音源とほぼ同じです。
またかなりドライな音源ですので、空間は作っていくようにしてください。標準のリバーブを切って反射を自分で作って行ったほうが本物の音に近づきます。

ダブルリードの表現力を自分のものに

Swam double 01

オーボエは歌うように演奏できる楽器なので、それを再現したいもの。
物理モデリングならではの切れ目のない音源操作はSWAM音源特有です。機会があれば、一度使ってみてください。

“参考記事”
“SWAM音源_レビューまとめ”

個人的には木管楽器でいちばんリアルな振る舞いをする音源だと思っているSWAM音源。2022年にV3へのバージョンアップが ...


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