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【ボカロP初心者】Vocaloidキャラの選び方、おすすめを紹介

最近、ボーカロイドで調べ物をしたんですが、明らかにボカロで曲作ってないだろうっていう人たちがボカロPになりたい人たち向けの情報を書いていて、それが全く何の役にも立ちませんでした。そこで、ボーカロイドキャラの選び方とおすすめを書いていきたいと思います。僕はボーカロイドで曲も作っているので少し偏ったセレクトになるかもしれませんが、これからボカロPになろうかな?という人の参考になればいいなと思っています。
ちなみに最近、AI技術の発達でボーカロイドではなくなったボカロもあるので、その点も取り上げていきます。

ボカロのキャラ選び「3つのポイント」

せっかく曲を作ってニコニコ動画やyoutubeなどの動画サイトに上げるんですから、できるだけ聞いてもらいたいし、自分の作りたいジャンルに合うボーカロイドを選びたいですよね。
曲を頑張って作るっていうのは大前提ですが、ちゃんとキャラ選びをしないとせっかくのチャンスを逃すことにもつながります。そこで、僕自身が考える3つのボカロキャラ選択ポイントをご紹介します。

①人気のあるキャラを使う

たくさんの人に聞いてもらえるように少しでも目につきたいと思うなら、メジャーなキャラを使った方がいいです。
昔ならマイナーなキャラでもそれなりに聞いてもらえましたが、今は昔ほどのブームではありません。キャラが好きで聞き続けている人たちもいるので、新しいキャラに飛びつくのではなく、人気のあるキャラを見極めてボカロを購入した方がいいです。
たまにマイナーキャラの方がライバルPが少なくていいという人がいますが、最近はさらに埋もれる傾向にあるのでご注意ください。

②自分の曲やジャンルに合うものを選ぶ

次に自分の曲やジャンルにキャラの声が合うのか?が重要です。
後でご紹介するボカロキャラは比較的汎用性の高いものを選んでいますが、やはり人間の声をサンプリングしたデータですので、そもそもの声質が自分の作りたい楽曲と合うのか考えた方がいいです。
もし自分の音楽スタイルと合わないと、打ち込みや調声が大変なだけでなく、やる気も失うことにも繫がります。昔に比べるとボーカロイドで聴ける曲やジャンルは膨大にありますので、じっくり聞いて自分の欲しいボカロキャラを手に入れてください。

③利用規約の厳しいものは避ける

ある程度ボーカロイドになれてくると、自分の曲を同人即売会で売ったりしたいと思うはずです。その時に障害になるのが利用規約です。
ここ数年、無茶な使い方をした企業があったようで、どこも利用規約が厳しくなっています。けれど、個人クリエイターが同人活動する上で使用する分には、原価回収目的の配布+アルファに関しては問題なく利用することができます。もしも販売の規模が大きくなった場合は、ライセンス等が必要になることもあります。
とはいえ相当売れるような事態にならないと問題にはならないんですが、一応ライセンスはチェックしておいてください。
歌に関しては個人や同人にそこまで厳しくない印象ですが、VOICELOID(ボカロのトーク版)は個人・同人用のラインセンスがありました。

注意!ボカロは使うソフトが別れる

昔、ボーカロイドを編集するソフトといえば、ヤマハのボカロエディタ一択だったんですが、現在は、ボーカロイドではないソフトでもキャラクターを歌わせることができます。(正確にはボカロではないのですが、ボカロが一般名詞化しているので、この記事ではボカロでまとめています)
さらにAI技術を取り入れて、より人間的に歌うことができるキャラも出てきましたので、この点も含めて解説していきます。

本家本元「Vocaloid Editor」

ヤマハが開発した本家本元のボーカロイド調声ソフトです。
非常に見やすく使いやすいeditorで、最新バージョンのVocaloid5からは音源のようにDAWから立ち上げられるVSTi、AU対応になり、さらに歌唱スタイルのプリセットなども追加されたため、調整がしやすくなりました。
ただボカロで一番人気の初音ミクの最新版がこのソフトを使わなくなり、また他社AIソフトも次々と登場することから、今後はヤマハ独自開発のキャラが中心になっていくと思われます。しかし、いまだにVocaloidを使った人気キャラはたくさんいますので、そういったキャラを使いたい人にはおすすめです。

僕はCubaseにVocaloid editorを組み込んで使えるVocaloid editor for cubaseという一つ前のエディタを使っています。

■Win、Mac両対応

進化する初音ミクを調声できる「Piapro Studio」

こちらは、初音ミクを生み出したクリプトン社が開発したソフトです。
Vocaloid 4が出た時に登場したエディタソフトで、DAWから音源のように立ち上げられるVSTi、AU対応。旧Vocaloid editorでは調声できない独自のパラメーターも組み込んでいました。最新版の初音ミクNTはVocaloidではないため、NT専用のPiapro Studioが同梱されています。クリプトン社の他の人気キャラ、鏡音リン・レン、巡音ルカなども順次NTに移行すると思われていましたが、今のところアナウンスがありません。
また初音ミクNTも搭載される予定のボイスライブラリーがいまだに開発中になっているものもあります。

■Win、Mac両対応

人間に近い滑らかな歌声「NEUTRINO」

滑らかに歌う東北きりたんで話題になったのがNEUTRINOです。
SHACHIさんという方が、研究者向けに公開されていた歌唱データベースを使って開発したソフトです。AI技術を使っているため人間のようになめらかに歌うことができるんですよ。しかも無料で使うことができます。
使い方は歌詞とメロディ情報を入力したXMLファイルを作成し、NEUTRINOで歌声に変換します。一度プロの人が仮歌の仮歌で使っているのを聞かせていただきましたが、かなり歌えていたので驚きました。
ただ欠点もあって、標準のエディタがないため、ボカロのようにサクサクと編集できるわけではありません。
ダウンロードはこちら
使い方はこちら
■Win、Mac両方で使えますが、Mac版はGPUを使用できないなど、システム的な制限があるようです。

商用化に成功したAIボーカル「CEVIO AI」

名古屋工業大学で開発された技術を元に開発されたソフトがCEVIO AIです。
数年前に滑らかに歌うCeVIO Creative Studioというソフトで話題となり、一躍有名に。最新版はAI技術を使ったソフトでちゃんとしたエディタがあり、商品化もされています。
キャラクターもボカロ時代から人気の結月ゆかりが参戦するなど、かなり注目度が高いです。
■Win版のみ。Macは次のCevio proをご覧ください

AIボーカルの本命!しかも無料!「CEVIO pro(仮)」

CEVIO AIのWin、Mac両対応版として開発されていたのが「CEVIO pro」。無料でダウンロードできます。
現在の歌声ライブラリーは「知声」という中性的な声のみ。人気のキャラクターはいません。また人気キャラクターがすでに登場しているCEVIO AIと互換性がなく、歌声ライブラリーはサブスクリプションになる可能性もあるそうです。
少し使ってみましたが、ベタで打ち込んだだけで自動で息継ぎも入るし、自然なボイスの繋がりを作り出セてました。すごい・・・
あとは人気の歌声ライブラリと価格次第で先行きが決まると思います。できれば、買い切りにしてほしい!

プロが仮歌用に使うレベルまで進化「Synthesizer V」

最近プロの方が仮歌で使う頻度が増えたと言われているのが「Synthesizer V」。僕も昨年末に購入しました。
こちらはUTAUでお馴染みのMoresamplerを開発したKanru Hua(華侃如)氏が開発したAIボーカルソフトです。
VocaloidからUTAU、CEVIOのファイルを読み込むこともできるので過去曲の置き換えも簡単で、かなり滑らかに歌い上げる優秀なソフトでもあります。ただ日本で大人気のキャラが少ないので、そこが少しネックですね。
ただ無料で使える機能制限版のBasic Editionがあり、小春六花などのライト版歌声ライブラリーもダウンロードして使用できます。(Basic Editionをクリックするとダウンロードできます。その下に歌声ライブラリーのダウンロードがあります。)
■Win、Mac、Linux対応

おすすめのボカロキャラ 8選

今回はおすすめのキャラクターを人気や使いやすさでセレクトしました。
これからボカロPを始めようとする人に向けて、有名どころと将来性のあるものをセレクトしています。
また後半に最新のAI技術から生まれたキャラクターも載せています。こちらはかなり将来有望だと思うので、個人的にはいつか使ってみたいと思っています。

人気・実力No.1!電子の歌姫「初音ミク」

クリプトン社が開発した人気・注目度No.1のキャラです。
ニコニコ動画でも専用のタグがあり、キャラ自体にも固定ファンがいるため、比較的曲を聞いてもらいやすいのも特長。声質は少し輪郭の甘い感じのカワイイ声ですが、調声次第でいろんなジャンルにも使えるキャラクターです。
最新版のNTはボーカロイドを使わない仕様になっているため、もうボカロではないのかもしれませんが、これからもボカロシーンではNo.1のチカラを持ち続けるキャラだと思います。
■エディタソフト「Piapro studio」が付属

いまだに人気のボーカロイド版「初音ミクV4X」

初音ミクらしさを求める人は歌声ライブラリーの完成度が高いVocaloid4版を選んでいるようです。現在でも多くの人がこちらで作曲しています。注意点としてはPiapro Studioでないと動かせないパラメータがありますので、使うときはそちらをお使いください。


独自エンジンで進化した「初音ミクNT」

クリプトンが独自エンジンで開発した初音ミクです。こちらが主流になるのかなと思っていたのですが、いろいろトラブル等もあり、ちょっと評判が悪いです。またボーカロイド版V4の完成度が初音ミクらしさとしての完成度が高く、いまだにそちらを買う人が多いです。AI技術が進化する中で、ボーカロイド自体もひとつの歌声として認識された結果かなと思いました。


発音が明瞭で使いやすい「鏡音リン・レン」

こちらもクリプトン社が開発したキャラです。
リン・レンという2人のキャラが描かれている通り、少年の声から少女の声まで幅広い音域で歌わせることができます。
声質が非常に明瞭で滑舌もしっかりしているため、とても歌詞が聞き取りやすいのが特長。初音ミクに次ぐ人気で使いやすいことから、多くのボカロPに人気のキャラクターです。
現状の最新版はVocaloid版のV4Xです。
■エディタソフトPiapro studioが付属


可愛いいのにパンチ力がある「Megpoid(GUMI)最新「Vocaloid6」にも対応!」

国産DAW・ABILITYを開発しているインターネット社が開発したボカロキャラがMegpoid(愛称がGUMI)です。
発売当時マクロスフロンティアのランカ・リー役でヒットを飛ばしていた声優・中島愛さんの声をサンプリングして生まれたキャラ。可愛らしさを残しながらも、非常にパンチのある声質なので、ラウドなサウンドの中でも埋れません。クリプトン社のキャラに次いで人気があり、名曲と言われる曲も多いです。僕もV3を持ってますが非常に使いやすくて好きです。
最新版はVocaloid6に対応。エディタとセットのスターターパックのダウンロード版がおすすめです。GUMIの声が好きという方は購入してみてください。
■editorソフトが付属しないため、別途editorを購入する必要があります。


しっとりと歌い上げる大人の魅力「巡音ルカ」

クリプトン社が開発したキャラです。
上記の3つのキャラと比べて人気は少し落ちますが、声質が少し落ち着いたダークトーンで、しっとりとした印象があり、それなりに使われてきたキャラクターです。若干発音がはっきりしない点もありますが、雰囲気重視の曲やマイナー系の曲に合うと思います。ミクやリンレン、GUMIにはない声質ですので、自分の作りたい曲と合うならば使っていいと思います。
現状の最新版はVocaloid版のV4Xです。(僕は最初期の巡音ルカを持っています・・・)
■エディタソフトPiapro studioが付属


有名アニメ歌手の歌声をボカロに「IA」

1st placeが提供しているキャラです。
アニメ等の主題歌で有名な歌手・Liaの声から作られており、非常に透明感のある歌声が特長。後期に開発されたボカロでもあり、幅広い歌唱ができるので、ボカロPでも使い続けいている人がいます。
現在CEVIO AIで動くものが最新版で、人気キャラのAIバージョンとしてかなり評判がよく、サンプルを聞きましたがかなり良かったです。個人的に欲しいのですが、CevioがMacに対応していないためという残念な点があります。
■現在販売中 CEVIO版を買う場合は、エディタ付きのスターターパックがいいです。


IAのVocaloid3版

Vocaloidで使いたい方はこちらです。簡易のVocaloid editorが付属しますが機能制限がされているので、できればVocaloid editorを別で購入することをおすすめします。


ボカロPが生み出した理想キャラ「結月ゆかり」

VOCALOMAKETSという7人のボカロPグループの企画から生まれたキャラです。
制作者の想いがこもったキャラ設定で、マニアな人気があります。声質はミクの声を落ち着かせた感じで、発音もしっかりしており、ポップ・ロックな曲からJAZZなどの落ち着いた曲まで幅広く使えます。
最新のバージョンはCEVIO AI版で、調声すればかなり人間っぽい歌声になると話題です。アップデートもされていることから、開発も順調に進んでいるようですので、今後も安心して使えると思います。
■ただCeVIO AIが現状Windowsにしか対応していないため、macでは使えません。CEVIO AIをはじめて買う場合はエディタ付きのものを購入してください。


AI技術から生まれる未来「東北きりたん」

東北を応援するボカロキャラ「東北三姉妹」の末っ子として登場。
声の元になった茜屋日海夏さんの声がNEUTRINO開発の元になった研究者向けに公開されていた歌唱データベースにも採用されいたため、東北三姉妹では現状いちばん使われているキャラになります。声質は非常にカワイイ印象ですが、ボーカロイドと比べると格段に歌唱力が高く人間に近くなっています。逆にボカロっぽさはないため、もはやボカロではないのかもしれません。
最新ソフトは、NEUTRINO版とCEVIO AI版があります。NEUTRINO版は無料で使えてMac、Windows両対応なのですが、標準のeditorソフトがなく、微調整がやりにくいという欠点があります。CEVIO AIはエディタソフトがあるので調整はしやすいのですが、Windowsでしか動きません。
CEVIO AIをはじめて買う場合は、エディタがセットになったスターターキットがいいです。


Synthesizer V対応!クラファンから生まれたボーカル「小春六花」

Synthesizer V対応からひとつ選ぶとしたら、この小春六花だと思います。TOKYO6 ENTERTAINMENTがクラファンで開発資金を集めて制作したもので、声優の青山吉能さんの声をベースに作成されています。音質としては澄んだ可愛いタイプで、ポップな感じの曲に合うと思います。作られた曲をいろいろ聞きましたが、AIというよりはボーカロイドっぽさを残した調声をしている曲が多い印象ですね。上位の人気が強いですが、頑張って欲しいなって思います。


サウンドハウスで見る

「夏色花梨」

人気のあるキャラではないのですが、僕が仮歌要員で購入しました。開発したのは、小春六花と同じTOKYO6 ENTERTAINMENTです。声優の高木美佑さんの声をもとに制作されたボイスは、かなり輪郭がくっきりしていて、発音もよく、ラウドな音の中でも埋もれないので、ロックやメタル、エレクトロなサウンドの中でもしっかりとボーカルとして成立させることができると思います。ボカロキャラでいうとGUMIに近いです。


Synthesizer Vを買うならスターターパックがおすすめ!

Synthesizer Vのキャラを買うなら、スターターパックがおすすめです。よりボーカルをリアルに打ち込めるSynthesizer V Studio Proと、好きな歌声ライブラリー(キャラ)を1人選んでダウンロードできるクーポンコードがセットになったお得なパッケージです。僕もこちらで買って夏色花梨をもらいました。Studio Proはかなり優秀で、細かな調整ができるだけなく、歌い方の変更パターンをいろいろ提案してくれる機能もあり優秀でした。


広がるボカロの世界

初音ミクのヒットから一気に広がったボカロの世界。個人クリエイターにとっては、自分の曲を人気のキャラが歌ってくれる唯一の方法です。
ボカロ選びは、一緒にネットの世界を戦っていくパートナー選び。
ぜひ自分と相性のいいキャラクターに出会ってください。

 

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