最新の音楽ジャンルはなかなか作曲本は出ないのですが、ようやくEDMの作曲本が出たので買ってみました。薄い本なのですが、周りにEDMを作っている人がいなくて、ハーイ!ガーイズから始まる外国のHow to動画もわからない人にはEDMの概要をつかむにはちょうどいいと思いますので、ご紹介いたします。
ジャンルや用語の解説・曲構成
日本のポップ・ミュージックだとAメロ、Bメロ、サビという曲構成が多いですが、EDMなどダンス系には別の構成があります。例えばビルドアップやドロップという構成があるのですが、この辺りの用語をしっかりと解説されています。まtがざっくりとしたEDMまでの歴史やジャンル分けなども紹介されているので、基礎知識のない方には、いいスタートラインになると思います。
曲構成からメロディやリズム、和声まで
実際に作曲する際に、どういうリズムを組むのか、メロディは、そしてコード進行はといったEDMの曲作りに必要な基礎を学ぶことができます。作り慣れている人でもちょっと忘れてしまうテクニックやリズムの大切さを思い出せるので、意外に面白かったですが、あくまで総花的な解説です。最新の曲を聴き、自分で分析して勉強して行くことが大切です。
エフェクトのおすすめプラグイン
EDM系はかなりベタ打ちで制作していきますから、何もしないとノッペリとしてきます。そこで大切になるのがエフェクト処理です。定番のWavesをはじめ、様々なおすすめプラグインが書かれています。とはいえ、全部のプラグインを入手するのは不可能ですので、プラグインの仕組みを理解して、自分の持っているもので代用できるのか考えつつ作っていくようにするといいでしょう。
歌詞や日本のポップスへの応用
海外もの翻訳と違って日本人の作曲が書いている本なので、歌詞の傾向や日本のポップスとの融合について書かれています。いくらEDMが人気です、海外で人気のジャンルですと言っても、日本人に受けるとは限りません。日本ではどのようにしてこのジャンルを取り込んでいるのか、中田ヤスタカさんの例なども取り入れて解説されているのも面白かったです。
EDMの概要がわかる本
薄い本でそれなりの値段がするのですが、CDもついていて耳でも確認できるので、EDMを作ったことがないけど作りたい!という初心者には最適な本かと思います。この本で基礎知識を学んでから、自分でテクニックや知識を学んでいけば、比較的早くにEDM系の曲を作っていけると思います。機会があれば、一度読んでみてください。