DTMをはじめて、曲が完成して、さあアップしよう!と思ったらミックスやマスタリングといった更なる試練がやってきます。けれど曲作りをしたい人は、そのあたりの行程はできたらすっ飛ばして次の曲作りに行きたいですよね。そんな方におすすめのプラグインが時短MIXプラグイン「EZmix2」です。
初心者用のヤツでしょうとバカにするなかれ!簡単にそれらしい音に持っていけるので、プロの人でも隠れて使っているソフトです。アマならなおさら使っていいものだと思います。今回はEZmix2のおすすめポイント、使い方、そしておすすめの買い方をご紹介していきます。
目次
曲作りに集中できるソフトを作るメーカー「Toontrack」
Toontrackはスウェーデンのプラグイン音源&ソフトウェアメーカーで、EZdrummer、EZkeyをはじめとする簡単で音がいい作曲プラグインを作ることで有名。と思っていたら、本格的ドラム音源Superior Drummerを出して、BFDやAAddictive Drumsに並ぶようになってビックリしました。
ビギナーからプロまで、音楽を作る人が音楽を作ることに集中できるようにしてくれる音源やソフト作ってくれるメーカーです。
時短プラグインEZmix2とは
Toontrackが開発した「誰でも簡単に理想の音作りやMixができるようになる」プラグインがEZmixです。
EZmix1が出たすぐ後にEZmix2が出たので、EZmix1で出た問題点をすぐに改善したんだと思います。
ミックスには①各楽器の音作り、②すべての楽器を棲み分けして混ぜ合わせる、という2つの視点が大切だと思うのですが、このEZmixは前半の①に強みがあると思います。
②のほうはBus用のプリセットもあり放り込むだけでできるのですが、iZotope社のNewtronの進化が凄まじいのでそちらを使う方がいいと思うし、僕は拘りたい部分もあるので自分でやることが多いです。
そんなEXmix2のおすすめポイントは3つあります。
おすすめ①簡単!
EQ、Comp、リバーブなど、様々なエフェクトを組み合わせて作り込んであるプリセットを選択。その後、2つのノブをいじって微調整するだけで終わります。
EQの何khzがどうとか、Compのレシオがどうとか、考えなくていいのでめっちゃ楽です。操作の方法は後ほど詳しく解説します。と言っても解説するほどないのですが・・・
おすすめ②音がいい!
あらかじめ音を作り込んであるプリセットをはめ込むだけなので、完成された音がします。すごくこだわりたい人には向きませんが、初心者の人が下手にやるとせっかくの曲が台無しになることもあるので、こういうプラグインはありがたいですよ。
音がその方向になればいいと考える方はよく使うそうです。
おすすめ③安い!
基本ソフトのEZmix2が定価で約16,000円ほど、音楽ジャンルや楽器別のプリセット追加パックもたくさん出ていてどれも安くで購入できます。最近、Wavesの価格破壊が進んでいますが、同じ音作りをしようと思うとセールで約30,000円くらいのバンドルがいりますから、それを考えると安いなと思います。
さらにお得な買い方もあるので、後ほどご紹介します。
EZmix2の使い方は3ステップだけ!
EZmixの使い方は3ステップだけです。①プリセットを絞る、②プリセットを選ぶ、③ノブ2つで微調整する、の3つです。
①プリセットを絞る
EZmixを買う人はプリセット集を必ず買うので、プリセット量が膨大になります。だからまず最初にプリセットを絞ります。
例えばVocalだと、instrument GroupでVocalを選んで、そこからプリセットを選ぶことが多いです。他にもエフェクト別、使用タイプ別、ジャンル別などで選べますが、ジャンルはとりあえずの分類で別のジャンルでも十分当てはまることがあります。
またここにない楽器にも使える汎用的なものがあります。サックスはVocalでハマるものがいくつかありました。
②プリセットを選ぶ
ある程度、絞れたら次はプリセットを選んでいきます。
タイトルだけで音の傾向がわかるようにはなっているのですが、ここは試してみて切り替えながら選んでいくのがいいと思います。もちろん楽器にあったプリセットをはめ込むのが王道ですが、違う楽器のプリセットをはめ込むのも面白かったりします。
ちなみにこの画面はEZmix2標準のVocalプリセットだけを表示していますが、下にまだスクロールできるくらいの数があります。さらにVocal系はプリセット追加パックを入れると、ほとんどのボーカルで基本処理はできてしまいます。
③最後にノブ2つで微調整
プリセットを選んだら最後に微調整します。センターにある大きなノブ2つは、それぞれ横に書かれているエフェクト効果を調整するものです。
写真はボーカルのプリセットで、左がEQの処理、右がダブリング(ボーカルを2つ重ねた効果を出すエフェクト処理)になっています。これを微調整して終了です。厳密に言うと、大きなノブの上にインプットとアウトプットの調整ができるノブがあるので厳密には4つですが、基本はセンターの2つです。
びっくりするほど簡単だというのは、おわかりいただけたと思います。
使用してるエフェクトをビジュアル表示
どのエフェクトを使っているかは右にあるビジュアルが点灯して表示します。と言ってもそれぞれのエフェクトをバラバラに動かせるわけではないですが・・・自分で同じ音を再現したいと思った時に、何を使えばいいかがわかるので応用を学ぶために利用してください。
ギターリストに嬉しい機能も
アンプとエフェクトを組み合わせたギターリスト向けのセッティングも多いです。
ギターリストはだいたい音作りにこだわるイメージがあるのですが、サクッと作っておきたいときは、EZmix2を挿せば、すぐにそのジャンルのギター音で演奏ができます。
チューナー付き
こういうエフェクトプラグインにつかないチューナがついてます。これもギターリスト向けの機能ですね。アンプシミュレーターを意識した構成にしているんだと思います。
拡張プリセットおすすめ
EZmix2単体を買っても初心者のうちは使えますが、やはり不満が出てくるところもあるので、そこはプリセット追加パックで補完します。
追加で買うときのおすすめを書こうと思って久々にメーカーサイト見たら、めちゃくちゃ増えていてビックリしました。Toontrackの選びやすいところは、デモの音そのもののエフェクトがかかりますから(デモの音が再現できないということがない)、気に入ったものを買えばいいと思います。とはいえ、おすすめをいくつか書いておきます。
Core Expansion
EZmix2についているプリセットを補完するもので、これを入れておけば日本のポップな感じのミックスはサクッとできてしまします。最初に買うならこれでしょうか。
Pop Rock
かなり初期に出たもので、Pop Rockという名前からも分かる通り汎用性が高くて使いやすいです。
エンジニア系
あとは様々なエンジニア系の人が作ったプリセットがあるので、自分が好きなジャンルの人を買えばいいと思います。
個人的にはボーカル系
Vocal系は処理が結構面倒な時があるので、サクッと音作りできるようにVocal系のプリセット追加パックはいくつか買いました。lead VocalとかVocal Voxとかですね。この辺りはかなり使えます。
EZmix2おすすめの買い方
EZmixにはおすすめの買い方があります。ブラックフライデーの時期も含めてセールをちょくちょくやるので、その時を狙って買うのがいいんですが、買い方によってはセールの方が安くない場合もありますので、そのあたりも説明します。
EZmix2単品を買う
いちばん安いのはEZmix2の基本ソフトだけ買うパターンで、ここがセールになることが多いです。けれど、やはりプリセット追加パックがあった方がいいと思うですよ。ですから次の製品が個人的にはおすすめです。
EZmix2付6packバンドルを買う
EZmix2の基本ソフトとプリセット追加パックを6種類選べるバンドルです。基本のソフトがついてるし、拡張パックも選べるし、最高のバンドルですね。下手にセールでEZmix2単体を手に入れるよりお得かもしれません。(価格はよく検討してください)
EZmixの基本ソフトだけよりもたくさんなプリセットを一度に手に入れられるので、個人的にはこれがおすすめです。
追加パックは6packバンドルを
EZmix2を買ったけど追加プリセットがほしい!という人は単品購入せずにこの6packバンドルを買った方がお得です。こちらは、好きな拡張パックを6つ選べるバンドルなので、単品でプリセット追加パックを購入するより半額以上に安いところもあります。
※EZmix2はついてきません。
EZmixのバンドルはパッケージ写真がややっこしいので、必ず商品説明と価格をチェックしてください。失敗するとEXmix2を2つ買うことになったり、メタル専用追加パックバンドルを買ったりしてしまいますから。
EZmixはボカロ、歌もの、バンド系に最適
プリセットは全体的にバンドや歌ものに向いています。
僕はボカロ曲では使用していて、ロック、ポップ系なら大体いけると思っています。ジャンル分け関係なく、作りたい音の傾向でプリセットを選んだ方がいい結果が生まれやすいです。
あとはメーカーの特徴だと思うんですがメタルよりのプリセット追加パックが多い印象があります。
とはいえ、僕は普通のPopな曲しか作らないので、メタル用のプリセットは買っていませんが、ひとりエンジニア系でドギツイ音作りする人のを買ってました。
最近はiZotopeのミックスツールがすごいんですが、こちらは全体のバランスを調整する感じなので、音作り的なことはEZmixの方にまだまだ軍配が上がるかなと使っていて思います。他メーカーに比べたらそこまで値段も高くないので、初心者の方やミックスが苦手な方は、一度使ってみてはいかがでしょうか。