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リアルなトランペットソロ音源「SWAM TRUMPETS」レビュー

昔から金管はSamplemodelingを使っていたんですが、ちょうど木管のSWAM音源のバージョンアップがあったときにセールがあり、思い切ってBrassも購入しました。使ってみたらかなり楽器の種類も多く、管楽器経験者ならコントロールしやすい音源だと思いました。今日は、その中からトランペットをご紹介したいと思います。

リアルな物理モデリングのトランペット音源

メーカーのデモの動画です。かなり本物に近いトランペットの振る舞いだと思います。サンプリングみたいに音の切れ目がないので、突然音が変わったり、音量が上がったりすることなく、滑らかな演奏ができ、様々なアクセントやアーティキュレーションを再現できます。さすが物理モデリングというところでしょうか。

収録されている音源の紹介

トランペット系は全部でピッコロトランペットが1種類、トランペットとフリューゲルホルンがキー違いで2種類ずつの計5つです。正直物理モデリングでBb管、C管、Eb管の違いを出す必要があるのか?とも思いました。またコルネットはないです。それでは、各楽器を解説していきます。

ピッコロトランペット

Swam tp 01

トランペット系の最高音の楽器です。正直あまり見たことがないです。今回はじめて知ったのですが、バロック期の曲を演奏するために19世紀末に考案されたそうで、別名バッハトランペットとも言うそうです。パーツを組み替えてキーを変えられるものが多く、Bb/A管の楽器と表記されています。特にバロック期の演奏ではA管が使われるみたいです。
非常に甲高い音がするんですが、上手い人が演奏するとそこに音の柔らかさや太さが加わり、心地よい響きを音楽に与えてくれる楽器です。吹いたことはないんですが、コントロールが難しそうだなと思いました。

トランペット

Swam tp 02

標準的に使われるBb管のトランペットです。吹奏楽とジャズはこの楽器が使われます。かなり音域が広く、上手い人だと実用音域よりもかなり広い音域を演奏できます。音はクラッシックだと丸く優しい音、ジャズとかだとパンチのあるスピード感のある音の人もいます。またミュートと呼ばれる弱音器が複数あり、装着することで音質を変えることができます。
吹いたことがありますが、個人的には合わない楽器でした。

トランペット(C)

Swam tp 03

クラッシックなどでよく使われるC管のトランペットです。ピストンタイプのものもありますが、最近はロータリーで稼働するタイプのトランペットもよくみます。あんまり見たことがありません。

フリューゲルホルン

Swam tp 04

トランペット系の中高音楽器です。こちらはおそらくBb管です。サックスを生み出したアドルフ・サックスが製作したサクソルンという楽器が進化したものとされています。非常に音が太く豊かな音がする楽器で、ソロ楽器としても表現力ある演奏ができます。ジャズやブラスバンドでたまに見かけますが、持っている人も少ないので、一般の人たちはあまり見かけないと思います。

フリューゲルホルン(Eb)

Swam tp 05

上記のフューリューゲルホルンのEb管です。フリューゲルホルンの音源でEb管があるのをはじめて見ました。

各音源の音域と作曲の注意点

Swam tp 06

音源の鍵盤でざっと音域を出してみました。トランペットは演奏者の実力で上にも下にも音域を広げられる楽器ですので、妥当な音域かなと思います。フリューゲルホルンは少し説明書と音域が違ってました。Ebのものと逆になってる感じです。

プリセットとミュート

Swam tp 07

それでは操作設定を解説していきます。まずは大まかなプリセットとミュートを選ぶところから。

①ジャンル分けプリセット

こちらは各種パラメーターをジャンル別に調節したプリセットです。
例えばトランペットだと、Balkan、Classical、Jazz、Latin、Milse、Satchmoなどの種類があり、それぞれのジャンルに的したプリセットが選べます。Balkanはバルカン半島独自のブラスバンド形態の音楽用。MilesとSatchmoは、ジャズの有名なプレイヤー名で、それっぽい音がするプリセットです。

②ミュート変更

ストレート、カップミュート、ワウ、ハンドミュートが選べます。ストレート以外はミュートコントロールで、ミュートを操作できます。またミュートはCCを割り当てれば、演奏中に取り外しや変更もできます。ただ、音源別で立ち上げたほうが面倒は少ないかもしれません。

インターフェイス・操作系解説

Swam tp 08

現在のSWAM音源はこのBrassをベースに統一されています。大きく5ヶ所に分けて解説していきます。

①基本操作

この部分は音源操作の基本です。ピッチベンド、ビブラート、ベロシティ、エクスプレッションの4つのパラメータです。
最重要なのはタンギング表現のベロシティと息の量をコントロールするエクスプレッション。この2つのパラメータがリアルさの追求に必要なパラメータになります。
あとビブラートなんですが、曲に合わせて調整しつつ、薄くかけることで自然な人間の揺らぎも表現できます。

②音質・演奏表現の調節

ここは音質や演奏表現を調節するところです。
GrowlやOverblowなど音を大きく変化させるものや、Fletterという演奏技法、あとミュートの距離を調整できるところです。他のSWAM音源と大きく違うところは、ハーフバルブの開き具合を調整するところや、ユニゾンで複数の音源を重ねるときにフェージング効果を避けられるUnizon Anti Phasingがあります。
このあたりをこだわって打ち込むとリアルさがさらにプラスされますが、やりだすとキリがないです。オケと混ぜてわかる表現を抜き出して調整することをおすすめします。

③詳細設定

前バージョンは詳細設定が一覧で出てきて、何を触ればいいか手探りでしたが、V3からは分類されて、かなり見やすくなりました。
■Expressivity・・・エクスプレッションやビブラート系の詳細設定
■Play Modes・・・演奏に関わる詳細設定
■Timbere・・・楽器の音質調整
■Pich・・・楽器や音ごとのピッチ調整
■Advanced・・・リアルさを出す微調整の設定

④エフェクト系

EQとリバーブの調整です。ミックスのようにオケになじませるエフェクトではなく、楽器がリアルに響く音作りができるところです。リバーブもそこまで反射があるものではありません。

⑤CC選択や演奏機器の選択

キーボードだけでなく、EWIなどのウインドシンセやRoliのSeaboardなどで演奏できるように、自動的にパラメータを割り振ってくれるプリセットが選択できます。またコントロールしたいパラメータのCC設定ができます。

打ち込みのポイント

まだ使い始めたばかりですが、現状分かっている打ち込みのポイントを書いていきたいと思います。

表現の決め手はエクスプレッション

やはり表現の決め手はエクスプレッションの書き込みだと思います。他の音源に比べると高音のエクスプレッションの数値を増やしすぎると高音の倍音が多くなり、少し濁った感じになります。キレイなトランペットのフレーズを作りたい場合は、要注意です。

自然な揺らぎをビブラートで

ビブラートのレートを曲に合わせて変えて、うまく薄くかけておくと、自然な揺らぎができて、よりリアルな打ち込みになります。大きくかけるとビブラートになるので、薄くかけるのがポイントです。

ユニゾンでも使える

Unizon Anti Phasingというパラメータがあり、ここを操作することで音源を複数立ち上げてパートを組むことができます。パターンが5つあるので、ビッグバンドも組めるし、オーケストラの5管編成も組むことができます。ただもう少し音がばらけるといい感じなので、そこは今調整中です。

空間系エフェクトは必須

デフォルトでリバーブがついているんですが、楽器本体の響きを作るくらいの感じなので、空間系のエフェクトでもう少し音を作っていく方がいいと思います。

リアルなトランペットを自分の曲に

SWAM音源なので打ち込むのが少し難しいですが、そこをクリアできればかなり本物に近い音源だと思います。ユニゾンでどのくらい使えるのかわかりませんが、今後、いろいろ打ち込みながら試してみたいと思います。

“参考記事”
“SWAM音源_レビューまとめ”


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