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モーショングラフィック入門に最適な本「After Effectsモーショングラフィクス入門講座」

After Effects(以下AE)を使って色々なものを作りたい!とは思っているのですが、なかなか自分が思っているものが作れなかったり、マシーンスペックが足りなかったりしていました。
特に僕がやりたいのはモーショングラフィックスという分野なのですが、それ専用に特化した本とかがなくて困っていました。Adobeのチュートリアルやyoutubeに色々あるのはあるんですが、なかなか自分の作りたい映像の作り方が学べません。
そんなときに出会った本が「After Effectsモーショングラフィックス入門講座」です。かなりいい本だったので、この本で作った映像の画像(作り方を見せたら問題になるので・・・)を載せながら、この本の良さを解説したいと思います。

体系的に作って覚えられる練習本

この本のいいところは、Don't think, Feel!なところです。ひたすら作例を作っていきながら進めていくだけで、モーショングラフィックスの基礎が習得できます。
かなり体系的に作られているので、ステップをひとつずつクリアしながら、この本の作例を一冊分やれば、自分の作りたいモーショングラフィックスを作るために基礎を習得できます。
アマゾンのレビューで酷いこと書かれていますが、「頭で理解する本ではなく、体で覚える本」と思って最後まで作例をクリアするとAEが使えるようになりますよ。

AEの基本操作と簡単なアニメーション

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最初に学べるのはAEの基本操作です。
作業のしやすい画面構成やAdobeがCC会員だけに提供しているフォントのダウンロード方法など、AEとAdobe CCの使い方を解説してくれます。作るのは、文字が飛び跳ねるように出てくる簡単なモーショングラフィックスです。
AEの他の本と比べるとシンプルな動きですが、このシンプルな動きがアニメーションの基礎になるので非常に重要です。

流行のシェイプアニメーション

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次に学べるのが流行のフラットデザインで動くシェイプアニメーションです。
テレビがスマホに変わったりするシンプルでわかりやすいモーショングラフィックらしい作例で、シェイプと呼ばれる図形の組み合わせと、それに動きを加えるキーフレームの操作で動きのあるアニメーションが作れます。
特にレイヤー構成やレイヤーのグループ化がわかりやすいので、すごくよかったです。

アニメーターでシェイプを動かす

続いて学ぶのがアニメーター。
AEにはアニメーションを簡単に作り出すことができるアニメーターというパラメーターが豊富にあります。それらを使って、少し複雑なシェイプアニメーションを作り出していきます。

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上の写真のような、グリッジエフェクトをかけたような文字の動きだったり、

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図形やラインがダイナミックに動いて、インパクトある映像表現を生み出したりできます。
ここからはちょっとパラメータの種類が多くなりますが、文系脳の僕でもついていけたので、おそらく多くの方は大丈夫だと思います。

Cinema4Dを使った3Dも

ここからは擬似的にカメラを生成して、カメラの位置や絞りなどを調整しながら、3d空間を活かしたモーショングラフィックスを作成する方法が学べます。

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例えば上のものは、画像で見ると平面ですが、実際は後ろの丸は3D空間に生成されたバーティカルと呼ばれる粒子をエフェクト加工したのもで、バーティカルがランダムで浮いている空間をカメラが動き、そこのに文字を表示することで、ダイナミックな映像を作り出す作例です。
またヌルレイヤーと呼ばれるグラフィック系にはないレイヤーを使ってカメラの動きを操作する方法も習得できます。

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またAEには3Dソフト「Cinema 4D lite」(Cinema 4Dの簡易版)が付いているため、その機能を使って、リアルなスマホを作って動かす作例もあります。この3Dの部分が一番難易度が高かったです。

エフェクトアニメーション

最後に学ぶのがAEに搭載されている様々なエフェクトを使ったアニメーションの作成です。

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こまでに学んできたものにエフェクトを加えて作る万華鏡のような映像。

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水が飛び散るような映像を簡単に作れるエフェクトを用いたモーショングラフィックです。
シェイプ、アニメーター、3D、エフェクトをおさらいしながら、より高度なAEno使いこなしを学んでいけます。

この本、3つのおすすめポイント

この本はさらっと流して読む予定だったのですが、じっくり読んで、作例を作って熟読しました。そこで、この本のよかったところを書いていきたいと思います。

順作っていくことで体で覚える

機能やエフェクトの効果を頭で理解するのではなく、作例を作りながら体で覚えていくことができます。しかも難しいことを覚えたりすることなく、基礎から応用までを順序立てて習得していけるよう設計されている本でした。だらだらとAEの機能を解説する本ではないので、とてもチカラがつく本だなと思いました。

面倒な解説がない

この手の本は機能を解説するあまりに実戦力が身につかないことが多いんですが、そういった解説を極力省いた構成になっています。実際にどういうエフェクトなのか調べればすぐにわかる時代なので不便を感じません。

画像と解説の二段構え

作例を作っていくときは解説文を読みながら、画像で画面のどこにあるのかも追っていける仕様です。動画だとわからなかったり、通り過ぎてしまうようなことも、しっかり確認しながら制作できるので、自分のペースに合わせて作業ができます。

誤植修正やサポート動画はWebで

修正されたようですが、初版第一刷は誤植が多くあったようです。そこはこちらのWebページで正誤表がありますので、よくご覧ください。また著者自らが解説する動画もありますので、なかなか勉強になりますよ。

モーショングラフィックス初心者に最適

この本はAEの使い方がわからないけど、モーショングラフィックをやってみたい初心者向けの本だと思います。
この本でAEの基本的な操作とモーショングラフィックスの基礎を習得できるので、かなりいい本だなと思いました。よく、こういう本は役立たない!ネット動画を見れば十分!という人もいますが、ソフトの使い方は最初にある程度ルーティンを盲目的に覚えることも大切。特にアート志向の人は理数系的な思考は欠如していることもあるので、カラダで覚えるこのタイプの本はかなりいいなと思いました。
今モーショングラフィックスを始めるなら、いちばんおすすめの本です。ぜひ一度、お読みください。


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