トラックメイキングなどをしている人はよくコード進行なんか適当にやってるという人も多いと思います。けれど、ある程度コード進行を理解すれば、自分の作りたいものを自分の作りたいように作れるので、ある程度、コード進行の勉強はしておいたほうがいいと思います。しかし、今あるコード進行の本は、ポップス中心か、あらゆるジャンルを網羅したものがほとんど。なかなかクラブミュージックに特化したものがありませんでした。そんな時に出たのが、「クラブミュージックのための今すぐ使えるコード進行&ベース&メロディ」です。今回は、この本のおすすめポイントを書いて行きたいと思います。
目次
第1章のコードとスケールの解説がわかりやすい!
第1章の数ページに、他の本が何ページも費やしているコードの基礎知識、スケールの基礎知識がまとめられています。しかも簡単で読みやすく、わかりやすいので、コード進行の勉強をはじめてする人でも、この本が使えるよう配慮されています。筆者の方は専門学校で先生をされているらしく、この辺りはさすがだなと思いました。コード進行の勉強は最初のこの部分が難しいのですが、ここをクリアすればかなり楽しくなります。
ここは新しい!コード進行を3つに分類して解説!
他のコード進行本と違うのは、コード進行を独自に大きく3つに分類し、解説してくれています。
①トニックに収束する進行・・・終わりますよって感じるコード進行なんですが、ここをベースにアレンジを加えていくとで、ループさせてカッコよく使えるコード進行になっていきます。
②トニックから展開していく進行・・・こちらは曲の世界が広がっていく感じがするコード進行です。基本のコード進行から展開していき、ループさせて使える様々なコード進行を学べます。
③動きの少ないコード進行・・・終わりますよっという雰囲気がない、いつまでも続いていくような浮遊感のあるコード進行です。
こういうコード解説をしているところも、ちょっと新しいかなと思います。
打ち込みがしやすい!楽譜とピアノロールを併記!
各コード進行の解説にはEmなどの記号とは別に、譜面とピアノロールで音やリズムがわかりやすく書かれています。さらに、基本のコードボイシンクだけでなく、ベースライン、メロディライン、そして、使用できるスケールについても書き加えられていますので、コード進行と同時に、ベースやメロディの作り方も学べてしまいます。まさに一石二鳥。いや三鳥くらいあると思います。この本を買って、好きなコード進行を見つけてそれを打ち込めば、すぐに作曲がはじめらます。
コードの雰囲気やジャンルが書かれている!
さらにこの本の特徴が普通のコード進行にはない2つのカテゴリー分けです。ひとつ目は雰囲気です。明るさ、切なさ、クール/知的、ソウルフルという四つのパラメータにコード進行の雰囲気を振り分けて表記してあるので、こういう雰囲気の曲がほしいけど、っていうときにここを見ると参考になります。
ふたつ目は、オススメのジャンルです。R&B、ダブステ、ドラムンベース、ヒップホップなど、そのコード進行がどのジャンルで使うのがオススメなのかが書かれています。この二つのカテゴリーをうまく活用すれば、自分の曲づくりに別の角度から切り込むことができます。
珍しいクラブミュージックの作曲本
クラブ系ミュージックの本ということで出たときに買って本棚の肥やしになってたんですが、この2年ほどクラブミュージックとかも作り出していたので、すごく参考になりました。この辺のジャンルはなかなか本にならないので貴重だと思います。打ち込み初心者でクラブミュージックを作りたいと思っている方には、オススメです。ぜひご覧ください。