DTMを使った当時エレクトロニカ、今でいうEDM的な音楽を作ることを主にした本がこの「プログラマーが教えるDTMテクニック」です。昔はシンセを動かすマニュピレーター、打ち込みをするプログラマーなど専門の人がいたのですが、そんな時代からコンピュータなどを使って曲作りをされていた方の本だと思います。使っているソフトが古い場合もあるのですが、基礎的な部分は変わらないもの。初心者の方で、エレクトロな音楽を作りたいなと思っている人には、参考になる本だと思います。
グルーブづくりのテクニックが学べる
JAZZとかをやっていると、人間的なリズムのズレがグルーブを生み出すと思いがちですが、こういうエレクトロ系の音楽ってベタ打ちのリズムが多いです。基本4つ打ちだったりしますから。でも音色の変化や種類、強弱を変えたりタイミングを少し変えれるだけで多彩なグルーブを作れるのは大きな発見でした。特にDTM以前のROLANDのリズムマシーンの解説から入って、キック、スネア、パーカッションなどの楽器でリズムを構成していくのはすごく勉強になりました。
エフェクトの使い方の基礎がわかる
EQ、コンプとか、初心者のうちはどういう風にさしていったらいいかわからないですよね。エレクトロの音楽などは音色の加工がすごく重要になります。その基礎的なことが解説されていて、数値的な情報もしっかり書かれているので、まず書いてある通りに使ってみるといいと思います。
オーディオ・ボーカル処理の基礎解説も
昔のDAWで説明されているので、今は簡単にできることも多いんですが、オーディオ素材の加工やボーカル処理の方法が書かれています。ノイズ処理、音圧を上げる方法、テイクのつなぎ方など、様々なテクニックが書かれています。DTMの初心者だと録音した素材を貼って終了。という録音方法だと思うのですが、そこから一歩進化した使い方ができるようになります。
まとめ
ソフトの進化は日進月歩実なので、ちょっと古いかなというところも多いとも思います。けれど昔のやり方だからこそ、初心者はきっちり学んでいく必要があると思います。またこの本にはシンセの使い方の解説もあるのですが、ここは本当に触り程度しか書かれていませんので、別の本が必要かなと思います。でもエレクトロな音楽の作り方を総合的に書いている本は、珍しいので、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょう。